あなたの人生に対する「投資」について

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私の記事をご覧になっているあなたにとって、すでに「投資」は身近な存在かもしれません。また、実際に取り組んでいらっしゃる方も多いかと思います。

しかし日本全体となると、私がクロスリテイリングを起ち上げた2009年頃と比べて、投資への興味関心を持った日本人は増えてきたとはいえ、まだまだ投資に対してネガティブな印象を持っている方は少なくありません。

日本だと学校で”お金”や”投資”について学ぶ機会もないため、そもそも多くの方にとって「仕事以外でお金を稼ぐ」というのが違和感なのでしょう。

本来、投資は人生を豊かにするための経済活動です。

例えば、自動車も交通ルールやアクセルとブレーキの方法を知っていれば、人やものを運んだり、ドライブを楽しんだりと、あなたの生活を豊かにしてくれますよね。
逆に扱い方がわからなければ、自動車を暴走させ、人の安全を脅かす危険な存在にもなり得てしまう。

投資もこれと同じなんです。
仕組みさえ知っていれば危険なものではありませんし、あなたの生活をより豊かにするための良い手段となり得ます。

それに実は、多くの方が気づいていないだけで、ほとんどの方は日常の中で「投資」を行っています。

きっと、そのことに気がついた時、今まで漠然と不安に感じていた方にとっても、もっと投資を身近に感じ、その価値に目を向けるきっかけになるでしょう。

そこで本日は、身近に存在する「投資」にフォーカスした、いつもと違った切り口のお話をしていきます。

意外な真実、「銀行に貯金する」ことも投資です

ほとんどの日本人が自覚していない投資。
その代表例が「貯金」です。

投資と聞くと「株」「不動産」「FX」などを真っ先に連想する方が多いかと思います。
そして「ただお金を銀行に貯めるだけで投資になるのか?」と思う方も多いかもしれません。

ではなぜ、「貯金も投資」と言えるのか。その理由は、例えば銀行にお金を預けておくだけでも「金利」によって、少しずつお金がプラスになりますよね。実際に預けただけでお金が増減しているのですから、その意味でも投資といえるでしょう。

しかし、ここでお伝えしたいのはもっと根幹的なお話。
「日本円でお金を保有する」ということは、「日本円に投資している」と言えるんです。

通貨の価値というのは、常に変動しています。
身近なところで見ても、かつて缶コーヒーは100円だったものが、今は130円ほどで売られていますし、ラーメンも今では600円ほどですが、昔は50円で食べられた時代がありました。

しかし、数十年前の100円玉は、今でも100円としての効力を発揮するため、紙幣や硬貨としてのお金そのものの価値は変化していません。

そのため、例えば1つ100円のパンが90円に値下がりするような現象(デフレーション)が起きたら、いま日本円で100円玉を所持している人は、10円分の得をします。

そのままデフレーションが進んで100円でパンが2つ、3つと買えたら、かなり得したと言えますよね。

このように、通貨の変動によって資産価値が変わることを考えれば、「日本円を、日本円として持ち続ける」と同義の「貯金」もまた、投資活動の一部といえるわけです。

ただし、投資としての「貯金」はあまりオススメできるものではありません。
近年は世界的に物価が上がる現象(インフレーション)が起きていて、どんどん日本円の価値が下がってきています。

1つ100円のパンも、この先1つ200円、300円とどんどん値上がりしたら、お金を貯め続けているだけで損しているということになります。

それでは「貯金」以外にどのような選択肢があるのでしょうか?

もちろん、日本で暮らす以上、最低限の日本円を持つことは必要な行為です。
ここで重要なのが、日本円を貯金するだけでなく海外の通貨やゴールドといった、他の価値ある資産に置き換える「分散投資」という考え方です。

もし日本円の価値が下がり続けて、一万円札がまったく価値のない紙切れになったとしても、価値を持ったドル等の他国の通貨やゴールドを持っていれば、一文無しになるリスクを抑えられます。

会社員として働くことも、投資の一種

ここでもうひとつ。

日本人の80%以上は企業の被雇用者として働いていますが、この「会社員として働くこと」も、実は一種の投資といえます。

トレードのようにお金を動かしたり、投資信託のようにどこかに資金を託したり。
そういった投資を思い描いていると予想外の見解かもしれませんね。

しかし会社員として働くというのは、お金ではなく、あなた自身の“労力”や“時間”による投資だと言われたら、もう少し想像しやすいのではないでしょうか。

毎日会社に通って、決まった時間で働く。
人によっては体力仕事かもしれませんし、デスクワークかもしれませんが、いずれにせよ、労力はかかっています。
そして時には、通常業務を超えて残業が発生するかもしれない。

こうした自分の時間と労力と引き換えに、あなたは賃金を受け取っています。
あなたの働きがお金になって返ってくる。これも立派な投資と見て取れるわけですね。

また違った角度から切り込んでみると、会社勤めというのは、自分のキャリアを築くための投資活動を、その会社で行っているともいえます。

もし別の会社で働いていれば、もっと良いキャリアを築けたかもしれない。もしかしたら、さらにお給料が高くて楽な仕事ができたかもしれない。

しかし反対に、いくら働いてもキャリアを築けず、今よりも給料が安くて激務になっている可能性だってあるでしょう。

会社員として働くことは一見、投資とは無縁な活動のように思えます。
しかし俯瞰して考えてみると、キャリアや得られるリターン(お給料)という側面で、投資のひとつとして見ることができますし、その会社の将来の可能性に、あなた自身の人生を投資しているとも言えます。

あなたは今まで、貯金をすることや会社員になることを、理由なく「恐ろしいことだ」と考えたことがありますか?
きっと、そのような捉え方はしてこなかったはずです。

もしも今まで、投資を漠然と敬遠してきた方がいたら、今一度考えてみてください。
当たり前のように行ってきた「貯金」も「仕事」も投資の一種だったと気づけたあなたなら、「投資」に対する見え方が変わってくると思います。

株や不動産、FXだけではなく、実は自分の人生さえも投資の対象です。
投資対象からリターンを得られるかどうかは、あなた自身の取り組み方次第です。

この記事をきっかけに、どうかご自身の人生がより良いものになるように、投資の理解を深めていただきたいです。

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